通信制高校生とは?学校の選び方や授業の特徴を知ろう!

通信制高校とは、どのような学校かご存じですか。高校には全日制と定時制・通信制があり、それぞれ特徴が異なります。よって、自分に合った通い方を見つけ、高校選びをするといいでしょう。

通信制の高校は登校する日も設けられていますが、基本的には自宅学習になる方法です。

これから、通信制高校の特徴や選び方・授業内容をご紹介します。

自分に合った通信制高校が選べる!検索のコツを紹介

高校の種類「全日制」「定時制」「通信制」とは?

高校は中学校を卒業した人が行く学校ですが、特に入る年齢は決まっていません。多くの人は全日制の高校に中学卒業後に進学しますが、16歳以上や成人以降の人でも高校に通えます。高校には全日制と定時制・通信制があり、それぞれ通い方や通う日数・時間帯が異なることが特徴です。

全日制高校は平日の朝から夕方の時間帯に勉強をする学校で、昼間に勉強をしていきます。2学期制や3学期制を採用していて、決められた単位を取っていれば3年間で卒業可能です。4月に入学や進級し、学科ごとの担当教師が集団で授業を行います。

定時制高校も学校に直接行って授業を受けますが、74単位を取得するため、3年以上通う必要があります。学校ごとに授業をする時間帯が異なり、昼間部だけでなく夜間部や昼夜部もあることが特徴です。夜間部に通う場合は、昼間部よりも授業を受けられる時間が短くなるため、全ての単位を取得するまでに3年以上かかってしまいます。

定時制高校も基本的には4月に入学と進級があり、長期休暇や祝祭日を除いた週5日~6日通う決まりです。

集団授業をして学期ごとに試験を受けるため、基本的な授業スタイルは全日制と同じになります。通信制高校は「通信での教育」を目的にしているため、決められた日時と時間帯に通うわけではありません。学校によっては、月に1回の登校日を作り、学校に通う時もあります。

全日制や定時制と登校日数は異なりますが、卒業後に得られる高校卒業資格は同じです。ただし、通信制も3年以上の在籍が必要になります。授業スタイルは集団ではなく、個人学習です。自分で学習計画を立てて勉強し、レポート提出や試験を受けながら単位を取得します。

通信制高校に通う人の年代や特徴とは?

通信制の高校に通っているのは、15歳~18歳の人だけではありません。全日制や定時制高校の中退者やすでに働いている成人など、さまざまな年代の人が通っています。不登校になった人や障害を持っていて毎日通うのが困難な人など、通信制高校に通う人の事情もさまざまです。

アスリート活動や芸能活動など、学業以外に忙しい活動をしている人も通信制高校に通っている場合があります。また、通信制高校では入学の時期が自由です。よって、4月だけでなく、他の月に入学しても構いません。

通信制高校の授業内容とは?

全日制や定時制の場合、1年間に学校へ通う日数が決まっています。決められた出席日数を満たない場合、進級できない可能性が高いです。学校によっても異なりますが、通信制高校は学校へ行く回数を自分で決められます。

例えば、週1回行く人もいれば、決められた登校日と1回の合宿しか行かないなど、自由に決められることが特徴です。通信制高校には「スクーリング」という登校日があり、その日に面接や指導を受けます。その後、自宅学習を通じて、レポートの提出とテストを受ける流れです。

通信制高校の多くは学年制でなく、単位制になっています。自分で学習を進めていくため、単位取得までにかかる期間は生徒それぞれです。3年間で卒業する人もいますが、10年かけて卒業を目指す人もいます。

単位取得のためには、レポートとスクーリング・テストの3つが必要です。レポートは学校から決められた回数のレポートを作成し、添削をしてもらいます。自分で文章を書くレポートではなく、多くは穴埋め問題です。自分で教科書や辞書で調べながら穴埋め問題を進めていき、高校で習う範囲の知識を習得します。

レポートの送信方法は郵送が主流でしたが、インターネットを使った「e-ラーニング」を採用する学校が増えています。スクーリングでは添削されたレポートの指導を行い、自宅学習における問題や悩み・勉強方法などを面接していきます。

充実したスクーリングを学校の特色にしている通信制高校も多く、基本的には月に2回の登校が必要です。スクーリングで指導や面接を受けないと、なかなか次の課題に進めない場合もあります。学校によっては、全日登校をしてもいいところや、集中合宿でスクーリングをするなど、さまざまです。

テストは「単位認定試験」といい、合格した人は単位を取得できます。

この流れを繰り返し、決められた単位数を取得できれば卒業できるのです。

自分に合った通信制高校の選び方1「自分の目的に沿っているか」

通信制高校に通う主な目的は「高校卒業資格を取ること」になりますが、資格や知識を得るためのコースを用意している高校もあります。例えば、「大学進学コース」「美容関連コース」「芸能関連コース」などがあり、通常の単位取得以外にサポートを受けることが可能です。

もし、それらの目的が明確な場合は、オープンキャンパスや資料請求などで確認し、自分の目的に合った学校を選びましょう。大学進学コースでは、予備校講師によるサテライト授業などが受けられます。美容関連や芸能関連では、他の養成学校と連携して、知識や技術を習得できる特別授業が用意されているのです。

自分に合った通信制高校の選び方2「公立・私立のどちらにするか」

通信制高校にも公立と私立があり、それぞれ特徴や学費が異なります。都道府県が運営しているのが公立の通信制高校ですが、1つの県には1校~3校しかありません。公立の場合は学区指定があり、その地域に住んでいる人や働いている人のみ通うことが可能です。

学費は安く、1単位あたり300円~500円になっています。スクーリングの回数は1年間に数日~24日程度と少なめです。手厚いサポートは受けにくいですが、自分でしっかりと学習できれば、生徒の負担は少ないでしょう。

私立の通信制高校は学区の指定がなく、候補が複数ある時には自由に選べます。ただし、学費は高めです。1つの単位あたり、7,000円~12,000円ぐらいかかり、スクーリングも頻繁に行われます。

スクーリングで通う時には交通費もかかるため、総額でかかる費用は高くなるでしょう。しかし、私立の全日制や定時制高校を卒業するまでの総額よりは、大幅に学費を抑えられます。私立の通信制高校はスクーリングによるサポートが手厚く、自宅だけでなく学校で勉強する環境を整えているところも多いです。

クラブ活動を通じて、友達や趣味作りを支援している学校もあります。